サゴワームは、昆虫料理研究家内山昭一先生もお勧めするおいしい昆虫です。
なかなか日常生活では馴染みがないかもしれませんが、実はゾウムシは日本にもたくさんいることがわかりました。
もちろん、サゴワームとは種類が違いますが、そんなサゴワームの実態に迫ります。
サゴワーム(ヤシオオオサゾウムシ)とは
サゴワーム(ヤシオオオサゾウムシ)は、ゾウムシの幼虫になります。
ゾウムシ科というのは、実は全動物のうち種類がもっとも多い科で、世界中で約6万種、日本から600種もいると言われています。
ゾウムシの中でも、サゴワーム(ヤシオオオサゾウムシ)はヤシの木の中で生まれて、ヤシの木を食べて成長します。
サゴヤシを食べるので、サゴワームと言われたり、ヤシは英語でパームなので、パームワームと言われたりもします。
サゴヤシオオゾウムシと言われることもあるようです。
養殖に向けた取り組み
昆虫食としての普及には、養殖ができることが不可欠です。
しかし、カミキリムシもそうですが、ヤシの木を食べるサゴヤシオオゾウムシは、木を育成するという手間からなかなか養殖が難しいと思われていました。
それが、最近、サゴヤシオオゾウムシはキャッサバで養殖ができるということが明らかになっています。(参照:おいしい昆虫記)
キャッサバというのは、東南アジアで主食となっている芋類で、すでに大量に栽培されています。
これを利用した養殖が可能になりつつあるため、サゴヤシオオゾウムシは大量に養殖できる可能性が高く、栄養不足を補う食材として期待されています。
気になる味・栄養は?
サゴワームは脂質が多く、ジューシーな味わいです。
一方で、虫独特の香りが感じられるので、虫を食べているなと実感できるものとなっています。
栄養面では、これは幼虫系全般に言えることですが、脂肪分が多めなのが特徴です。
昆虫は成虫だと6割程度がタンパク質になりますが、サゴワームの場合は25%程度で、約半分が脂肪分になります。
代替タンパク質や健康食として食べるというよりは、嗜好品として食べるといった形で普及していくのではないでしょうか。
そういった点でも独特のおいしさが後押しになると思います。
売っているものを実際に食べてみた
今回食べたのはこちらになります。(おろちんゆー Favorite mix)
自ら調理して(砂糖と醤油で煮付けた)食べてみた
今回おいしさの面で大きな可能性を感じることができたヤシオオオサゾウムシですが、ラオスでも蟲ソムリエの佐伯真二郎による養殖プロジェクトも進められていたりと非常に楽しみですね!