商店街がSDGs推進のために昆虫食に取り組むワケ

SDGsとして、昆虫食に取り組む商店街がある。

それは、福岡県の北九州市にある魚町銀天街

ということで、魚町商店街振興組合理事長の梯輝元さん、理事の松永さん、清原さんと松本さんにお話をお伺いしました!

なぜ、昆虫食に商店街が取り組むのかが非常によくわかりました。

取り組みをしようと思ったきっかけ

SDGsの取り組みの一環として

梯理事長
2018年3月に北九州市がOECD(経済協力開発機構)のSDGs推進に向けた世界のモデル都市として、アジア地域で初めて選ばれました。

それをきかっけに、SDGsに商店街で取り組もうという話になり、2018年8月から活動をはじめました。

昆虫食に限らず、いろいろな取り組みを行ってきていて、始めは知られていなかったSDGsも少しずつ浸透してきたということです。

もともと、魚町銀天街は社会的な課題を解決しながらまちの発展をさせていくという観点で取り組みを行ってきており、リノベーションまちづくりなども推進してきました。

その中で、SDGsというのが最も大きな社会課題だということに気づきました。

昆虫食に注目した理由

松永理事
商店街のメンバーが仕事で熊本に行って、そこで昆虫食自動販売機で昆虫食を買って帰ってきたのがきっかけです。

最近の昆虫食は罰ゲーム的に食べられる、面白がって食べるといった感覚になっていると思います。

しかし、昔からイナゴや蜂の子は食べられていました。

調べてみると、海外でも東南アジアなどでも普通に食べられているということもわかりました。

本来は普通の食用の食べ物だったんですね。

SDGsという観点では、これから食糧危機が来るだろうと言われている中で、昆虫食が注目されているというのも後押しになりました。

そんな中、同じ福岡県の福岡市の大名にbugoomさんがお店を出されているということがわかりました。

それを買いに行ってみて、youtubeにアップしたのが最初の活動です。

SDGsを通して商店街として昆虫食に取り組む狙い

松本さん
商店街としてSDGs、さらには昆虫食に取り組む中で、大きく2つの狙いがあります。

1つは、SDGsのプロジェクトに取り組むことで、情報発信を行うという点です。

もう1つは、商店街の売り上げにつなげるという点です。

情報発信

松本さん
情報発信という点では、昆虫食に関心のある人たちといろいろネットワークを広げることができました。

特にうつせみテクノの秋山大知さんが大きなきっかけになっています。

昆虫食がここまで反響があるとは思っておらず、こういった広がりという点では昆虫食はすごいパワーがあると感じています。

昆虫食を①ゲテモノ、バズるといった面でしか見ていない人と、②ビジネスとして、世のため、人のためにやっていくという2つに分かれていると感じています。

おそらく7~8割は①の珍しい、面白いといった人たちだと思います。

実際、Bugoomさんに行ったときもコオロギよりもサソリやタランチュラ、カブトムシの方が売れているということでした。

そんな中、秋山さんはビジネスとして取り組む②のタイプの方で、私たちも秋山さんのおかげで考え方が変わりました。

それ以外にも、SDGsという新しい取り組みへのアンテナの高い人たちが魚町銀天街に来てくれるようになりました

そういった点では昆虫食の取り組みは成功だったと思います。

売り上げアップ

松本さん
もう1点の儲けるといった点では、これからです。

昆虫食を販売するお店が商店街の中にできたら良いという思いはありますが、まだそこには至っていません。

お店を実施するからには、しっかりと売り上げがあがることが大切になってきます。

ただ、魚町銀天街の人たちは、新しいもの好きの人たちが多いので、手が挙がるのではないかと考えています。

将来的にテナントが出店してくれたり、空きビルでコオロギを育てて、空きビル対策などができたら良いと思います。

昆虫食はすごい威力がありました。

ビジネスとして取り組んでいる人が多いと実感もできました。

今後も情報発信を中心に昆虫食の取り組みを進めていければと考えています。

魚町銀天街のみなさん、どうもありがとうございました!

昆虫食自動販売機でもそうですが、注目をされる機会、新たな人が来る機会としての昆虫食としてもあるのではないかと思いました。

魚町銀天街のみなさんに、新たなアイデアもいただいたので、取り組めればと考えています。

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