昆虫食の中でタガメは人気の昆虫の一つです。
東南アジアでは一般的に食べられています。
その理由は、洋梨や青りんごのようなフルーティーな香りにあります。
そんなタガメの味や香りの謎について調べてみました。
タガメについて
日本最大級の水生昆虫(水辺に生息する昆虫)です。
分類ではカメムシ目のコオイムシ科に属します。
田んぼやため池、流れの緩やかな水路に生息し、冬場は自ら出て、土の中や落ち葉の下などで越冬します。
環境省レッドリスト2020では、絶滅危惧Ⅱ類という特定第二種国内希少野生動植物種に認定されています。
そのため、販売や頒布するための捕獲等が禁止されています。
なぜ生息数が減ってしまったのかというと、農薬による水質汚染や水田や池沼が少なくなったこと、外灯の増加、販売目的の採集などによるようです。(参照:環境省)
そのため、日本で食べられるタガメはすべて輸入もので、東南アジアで取られるタイワンタガメがメインです。
タガメの味は?正しい食べ方
タガメは通常、殻も含めてまるごと1匹で売っているのですが、そのまま食べるのはあまりおすすめしません。
殻はバリバリといった食感で、なかなか食べるのはハードです。
おそらく、普通は食べないと思います。
しかし、そのことを知らない多くの人は、そのまま食べてしまい、本当のおいしさを知ることなく終わってしまう事が多いのではないでしょうか。
味は殻の部分と中身の部分で異なります。
実際に食べるのは、中身の部分です。
中身は、ハサミで切り裂いてから胸肉の部分を食べる形ですが、肉のような形で食べごたえのある食感を味わうことができます。
こんな形でうまくハサミで切っていただければと思います。
この部分が青りんごや洋梨のような香りのする部分です。
タガメはオスとメスでこの匂いの強さが異なり、オスの方が香りが強いです。
殻の部分については、他の昆虫と同様で硬く、エビの殻のような味なので、乾燥させてふりかけなどにして食べるのがおいしいそうです。
タガメも個体によって肉の量や匂いの強弱が違うようなので、毎回食べた時の違いが若干あるかもしれません。
なぜ青りんごのような香りがするのか?
では、なぜタガメは青りんごのような香りがするのでしょうか。
それは、タガメが繁殖行動をする時に、オスがメスを引きつけるために芳香を出すため、その芳香がそのような香りをしているということでした。
この香りはカルボン酸エステルという成分で、こちらが果実臭を持っているというのが原因のようです。
つまり、この匂いが香水のような役割を果たして、メスを引きつけるということですね。
タガメの食べるには?
タガメを食べるには3つの方法があるかと思います。
- お店
- 昆虫食自動販売機
- ネット販売
です。
お店の場合は、渋谷のパルコにある米とサーカスさんのMUSHIパフェ(1250円)にはタガメがそのまま乗っています。
ANTCICADA(アントシカダ)さんもタガメのお酒のタガメジンを飲むことができます。
昆虫食自動販売機やネット販売では、タガメサイダーや乾燥タガメを入手することができます。
ただ、乾燥タガメの場合は乾燥しているものなので、青りんごの風味は体験できないようです。
タガメサイダーは、タガメのフレーバーを活かしたサイダーなので、見た目が苦手な人も体験しやすいと思います。
お近くの昆虫食自動販売機を探してみるのも良いかもしれません。