国際的な観点からの昆虫食はこうなっています

こんにちは。

セミたまライターのみんみんです。

昨今では昆虫食に関する人々の興味も一段と高まり、自動販売機に栄養食品と多種多様な形で昆虫が人々の暮らしに溶け込もうとする動きを感じます。

さて、本日ご紹介するのはこちらの本。

石川伸一 『「食べること」の進化史 培養肉・昆虫食・3Dフードプリンタ』(2019/5/21)です。

著者の石川氏は福島県生まれで、東北大学大学院農学研究科を修了した後、現在は宮城大学食産業学群教授を務められているそうです。専門は分子調理学で、この書籍の中にも分子調理学や分子調理法に関する考察が述べられています。

その書籍の中で、『第1章「未来の料理」はどうなるか -料理の進化論- 』に昆虫食の説明が語られていました。

それによると、現在の日本では昆虫食に対してまだまだセンセーショナルな視点や食料資源的な観点で述べているものが多く、食材としての特徴や、調理法、食べ方についての視点はまだ浅いとも言えるそうです。

対して海外では、昆虫を通常の食材として扱った一般向けの料理本が沢山出版されているそうです。

例えばノルディック・フード・ラボによる昆虫レシピ本『On Eating Insects』では、昆虫を食べることの文化的・政治的・生態学的な意義と、実際に食べた感想やレシピが美しい写真と共に掲載されています。

その他、2014年にはオランダのワーゲニンゲンで第1回 国際昆虫食会議が行われ、2018年には中国の武漢で第2回 国際昆虫食会議が行われ、著者の石川氏も、

P.78「昆虫食の生産、加工、流通、政策、ビジネス、マーケティング、倫理、健康、消費者意識など、多岐にわたるテーマを網羅した充実ぶりでした。昆虫食会議は、他の学会と比べて ”ギラギラした” 雰囲気が漂っており、昆虫食ビジネスが本格的に伸びていく未来を肌で感じました」

と述べています。

石川氏は自身の研究室にて昆虫食の研究、特にイナゴについて現在の科学的視点から見つめ直し、おいしさ、健康増進、完全養殖化に関する基礎的知見を収集しているそうです。

一般家庭に広まるにはまだまだ遠い昆虫食ですが、世界はもう既に未来を見つめているようです。

あなたの食卓の風景が変わるのはいつ頃か。

昆虫食を取り巻く世界の動きから目が離せません!!

以上、セミたまライターのみんみんでした。