なぜ昆虫食とSDGsが関係するのか。貢献目標はこれ!

SDGsとは、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称です。

エス・ディー・ジーズと読みます。

国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた17の目標のことなのですが、実は、昆虫食はSDGsと密接な関係があると言われています。

昆虫食がSDGsと関係する理由

17ある目標のうち、大きくは3つに該当すると考えています。

温室効果ガスの排出が少ない

動物性タンパク質1㎏あたりの温室効果ガスの排出量で言うと、

牛は2850gで、約3㎏ですね。タンパク質の3倍の温室効果ガスを排出します。

豚は1130gで、タンパク質と同程度の温室効果ガス排出量です。

鶏はというと、300gとかなり少なくなります。

そして、昆虫はというと、なんと1gだと言われています!

タンパク質1㎏に対して、1gなので、1000分の1ですね。

驚異的な少なさです。

このような点から、牛や豚の代わりに昆虫食を食べることは、SDGsの目標13の「気候変動に具体的な対策を」気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。に該当すると言えます。

飼育するのに必要となる水と食料、農地が少ない

可食部1㎏を生産するのに必要なは、

牛は22000ℓ、豚は3500ℓ、鳥は2300ℓなのに対して、

昆虫はなんと1ℓ!!!!!!!!

可食部1㎏を生産するのに必要な飼料については、

牛は10000g、豚は5000g、鳥は2500gなのに対して、

昆虫は1700g

可食部1㎏の生産に必要な農地としては、

牛は200㎡、豚は50㎡、鳥は45㎡のところ、

昆虫は15㎡!

圧倒的な少なさですね。

このような点から、家畜の代わりに昆虫を育てることは、SDGsの目標の15の「陸の豊かさも守ろう」陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止するに該当するのではないでしょうか。

高たんぱく質

100gあたりに含まれるたんぱく質の量は

牛は19.4g、豚は17g、鳥は19.5gです。

一方、昆虫は69g!と5倍ほどの含有量です。

今後、人口が増加していくと動物性たんぱく質が不足すると言われています。

現在も栄養失調で多くの命が失われていることを考えると、昆虫食の普及はSDGsの目標の2の「飢餓をゼロに」 飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進するに該当すると考えられます。

まだほかにも昆虫食の特徴はありますがSDGsの17の目標の中では大きくはこの3つだと考えています。

2030年に達成すべき目標とは

では、2030年までにこの目標として昆虫食ができることはなんでしょうか。

食材としての昆虫食の普及

やはり一番は昆虫食が食材として普及することかと思います。

たとえば、年間の牛肉の消費量の半分が昆虫食に代わったらどうなるか考えてみましょう。

日本の場合は、1人あたり年間約6㎏の牛肉を消費しています。

そのうちタンパク質は1㎏なので、温室効果ガス排出量は1人3㎏排出していることになります。

昆虫の排出する温室効果ガスはほぼないと言っても良いので、昆虫が半分になったとすると、単純に温室効果ガス排出量は半分の1.5㎏になります。

すべてを昆虫にすると、温室効果ガス排出量は、なんと1gです!!!!!!

すごくないですか??

代替タンパク質としての昆虫食

人口増加によって、タンパク質が不足するということが言われています。

2025年から2030年頃にはタンパク質の需要と供給のバランスが崩れ始めタンパク質危機 (global protein crisis)が起きると言われています。

そのため、動物性たんぱく質に代わる代替タンパク質の市場が伸びていくという予想がされています。

代替タンパク質とは、大豆や培養肉といったものですね。

これに昆虫食も含まれ、代替タンパク質としての昆虫食の割合を増やしていくことが大切になります。

昆虫食普及の先にあるもの

実は、昆虫食の普及に伴い、昆虫食の市場規模が拡大し、一つの産業として確立していくと考えられます。

これまで温室効果ガスや水や飼料の消費といった点でサステナブルでなかった牛肉などの家畜から、それらの消費が少ない昆虫に代わることは、よりサステナブルな産業基盤を確立することになります。

そういった点からは、SDGsの目標の9の「産業と技術革新の基盤をつくろう」強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。にもつながると考えています。

私たちが地域活性化の観点から進めている昆虫食の活動は、地域の産業としての観点からも考えらえるものです。

先にも述べた通り、昆虫食は必要となる土地、飼料、水などが少ないことから、小さなエリアでも実施することができます。

また、飼育や採取には高度な科学技術も大きな投資不要なので、社会的な弱者でも取り組みやすいといった強みもあります。

このような観点からは、SDGsの目標の1の「貧困をなくそう」あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせるにつながるのではないでしょうか。

以上、これまでSDGsに関連してまとめましたが、実はこれらの根拠については、2013年に公開された国際連合食糧農業機関(FAO)の食品及び飼料における昆虫類の役割に注目する報告書を基にしています。

こちらをご覧いただけると、昆虫食の役割への期待がわかると思います。

食品及び飼料における昆虫類の役割に注目する報告書とは何か