バッタとイナゴはどこが違う?なぜイナゴばかり食べられる?

稲

昆虫食を知らない人もイナゴは食べたことがあるという人が多いようです。

ただ、外見だけ見ると、イナゴもバッタも大きな違いはないですよね。

今回は、そんなバッタとイナゴの違いについて調べてみました。

実は、バッタとイナゴは同じなんですね。

というのも、イナゴはバッタの1種という位置づけだからです。

昆虫というのは、区分の名称が独特で、大分類から門、綱、目、科、種に分かれるのですが、バッタもイナゴも3つめの目の部分で同じで、バッタ目に属します。

イナゴばかり食べられる理由

では、なぜ日本では食べられているものはイナゴだけなのでしょうか。

実は、イナゴにも種類があって、食べられているイナゴはコバネイナゴです。

イナゴという名前からわかる通り、稲を食べるので、お米を作っている農家からは害虫とみなされます。

そのため、イナゴを捕るという習慣があって、食べるという文化もできたのではないかと思います。

バッタの中にも稲を食べるものもいるらしいのですが、日本では多く、目立っているのがコバネイナゴなので、食べられているんでしょうね。

もちろん、味もおいしいということもあると思います。

稲作のためにもなり、おいしいとなれば、積極的に捕ろうという気持ちにもなりますよね。

イナゴを捕るときの注意

近くの田んぼでイナゴを捕って食べてみようという方も多いと思います。

ただ、害虫駆除のために田んぼによっては農薬を使っているところもあると思います。

戦後の一時期は農薬を大量に使っていたため、イナゴの数も激減したと言います。

最近では、農薬の量も少なくなってきて、イナゴも回復はしてきているようです。

そうは言っても、農薬が撒かれた田んぼにいるイナゴを食べることは、農薬も一緒に摂取してしまうことになるので注意が必要です。

健康のことを考えると無農薬、低農薬で稲作を行っている田んぼを探したいですね。

それでもバッタとイナゴは違う

同じバッタ目に属するバッタとイナゴですが、実はその下の科ではバッタ科とイナゴ科に分かれます。

この違いはなんでしょうか。

ここに面白いポイントがありました!

相変異と群生相

マンガなどで、大量のバッタが飛んできて、そのあたりのものを食べつくすという光景を見たことがある人もいるのではないでしょうか。

これは、蝗害と言われます。

バッタによる災害という意味ですね。

これがなぜ起こるかというと、バッタの幼虫が狭いところで大量に育つと、群生相という遠くまで飛べるバッタになります。

結果遠くまで大量のバッタが飛んで通過する場所のものを食べつくすことになるんですね。

学問的には、この遠くまで飛べるバッタになる変化を相変異と呼びます。

幼虫の時に高密度で密集して育つ→遠くまでと別様になる変化が起きる(相変異)→遠くまでとべる成虫(群生相

という感じです。

ちなみに、低密度で育つものは孤独相と言います。

この遠くまで飛べるようになる相変異が起きるのがバッタで、起きないのがイナゴになります。

ただ、ここが困ってしまうのですが、バッタの中でも相変異が起きないものがあります。

日本にいるもので相変異をするのは、トノサマバッタぐらいです。

ショウリョウバッタやオンブバッタは相変異しません。

トノサマバッタの幼虫を狭いところで大量に育てると相変異が起きます。

気を付けてください。

実は、バッタ科にトノサマバッタもショウリョウバッタも含まれるのですが、相変異するかどうかでの分類はしていないんですね。

ややこしいです…。

イナゴの大群が襲ってきたって表現を聞いたことがあるけど

でも、漫画とかアニメではイナゴが大量に飛んでくるという表現を見たことありませんか?

たとえば、手塚治虫のブッタでは、イナゴが大量にという描写がされています。

実は、これは中国語のバッタである蝗という漢字にイナゴという読みがながつけられたためのようです。

学問上はバッタ科しかこのような蝗害はないのですが、日本ではそういう現象が見られないので、漢字からイナゴととらえられてしまって現在に至っているんですね。

ちなみに日本の漢字でバッタは飛蝗、イナゴは蝗と書きます。

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英語ではlocustとgrasshopperで区別

実は、この蝗害があるため、英語でもバッタとイナゴは区別されています。

蝗害になるバッタはlocustで、蝗害にならないバッタやイナゴはgrasshopperになります。

locustの方が群生相になるので、凶暴というか、食べつくしにくる可能性があるものですね。

人にとっては怖い存在という感じでしょうか。

ちなみに、バッタとイナゴの総称のバッタ目はorthopteraと言います。

味の違い 温めるとおいしいのはイナゴ!?

バッタとイナゴは味はどうなのでしょうか。

セミたまメンバーで実際に食べてみました。

今回食べたのはこちら

土屋
イナゴのほうがちょっと小さい。
鬼柳
顔は似てますね。
土屋
緑色ではないので、そんなに気持ち悪くないですね。バッタ普通においしい。
鬼柳
バッタは煮干しみたいな味。
大澤
固くないですね。
鬼柳
しっかり形が残っているものを食べましたが、刺さったりしないですね。
土屋
にぼしっぽいっているのがめっちゃわかります。
鬼柳
にぼしと一緒に入れられても全然わからないかも。
土屋
全然抵抗感ないです。素揚げしたら何でもおいしい説ありますよね。
大澤
イナゴは赤みがありますね。
土屋
イナゴは出汁取り用の小魚の味です。
大澤
イナゴは苦味がありますね。
本田
確かにイナゴ苦い。
鬼柳
イナゴは小さいので焦げやすいんでしょうね。
本田
でも、見た感じだと焦げている感じはないですね。
土屋
イナゴの方が噛みごたえがありますね。
鬼柳
サクサク系がバッタですね。
本田
バッタとイナゴはかなり違いますね。ずっと噛んでいると苦いのがイナゴ。
伊藤
温めて食べてみましょう。
鬼柳
温めたほうがおいしいですね。
土屋
苦味はそのままですね。ただ、香ばしさというか。
本田
後味に苦味はありますが、良い苦味になっていますね。常温のときは残る感じの苦味でした。
土屋
何かと炒めたらおいしそう。
本田
温めるとイナゴの方がおいしいですね。バッタは小魚感はありますね。
土屋
バッタは温めても温めなくてもあまり変わらないですね。イナゴは香りがついて、温めたほうが断然美味しいですね。

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だから日本で食べられるのはイナゴ

結局普段食べられているものは、バッタなのでしょうか、それともイナゴなのでしょうか。

結論としては、イナゴです。

理由としては

  • 採集しているところが田んぼであることが多いこと。
  • トノサマバッタ、ショウリョウバッタなどの見分けのつきやすいバッタは食べられていないこと。

が挙げられます。

なぜトノサマバッタ、ショウリョウバッタは食べられていないのかというのは謎です。

食べられてはいても、効率よく収集できないから販売されず、自宅用として消費していたため、いつの間にか食べていること自体が忘れ去られたという感じではないでしょうか。

というのも、トノサマバッタ、ショウリョウバッタは食べられるからです。

昆虫料理研究家の内山昭一さんはトノサマバッタを美味しい昆虫NO1に挙げています。

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トノサマバッタの群生相を見るよりもトノサマバッタを食べる方がレアな体験かもしれませんが(笑

2019年のセミ会でもショウリョウバッタのオリーブオイル炒めが出ました。

昆虫食芸人と昆虫食専門家が参加するセミ会2019 in多摩2019.8.4