372種類の中で一番おいしいコオロギ料理のレシピが決定!

 

2020年8月15日コオロギレシピグランプリ ファイナルの審査会が実施されました。

会場は群馬県の前橋市創業センターです。

オンライン放送も同時に行われながら、主催者であるFUTURENAUTの櫻井蓮CEOの司会で軽快に進みます。

コオロギレシピグランプリについて

目的

昆虫由来食品への社会理解の形成を目的として、戦略として、

  1. アーリーアダプターへのリーチ、ネットワーク化。
  2. アーリーアダプターを起点とした情報発信、クラスター化
  3. クラスターを移転とした社会理解の形成

を意識したものということでした。

実施内容

開催の告知は2020年6月4日のムシの日。

6月30日までの約1か月間参加者を募集し、目標設定人数としては500人としました。

実際は6月29日で申し込みが500人に達したということでした。

参加者の属性

参加を申し込んだ属性については、40代の女性、30代の女性、20代の男性が上位3位でした。

人数としては、40代、30代、20代、50代、10代、60代以上といった順番だったようです。

応募レシピの総数は、なんと372種類

すごい数ですね。

知ったきっかけ

最初の2週間はインターネットニュースやSNSを通しての申し込みの人が多かったそうです。

それが、2週間後から動きが変わり、口コミによる情報拡散が急激に増えたということです。

アーリーアダプターとつながること、そこを起点に広がっていくという部分で狙い通りだったということですね。

使用したコオロギパウダーについて

コオロギパウダーは、タイの東北地方の都市コンケンで生産されたものです。

コンケン大学の農学部に養殖技術を確立した研究者がいて、それを周りの農家に養殖を普及したということです。

GAP(農業生産工程管理)認証を受けた生産者、GAP認証を受けた工場での加工、パッケージングをしたものを輸入しているということです。

※GAP(農業生産工程管理)認証とは…農業において、食品安全、環境保全、労働安全等の持続可能性を確保するための生産工程管理の取組のことです。

試食審査の進め方

今回は、1次審査を経た、16のレシピを実際に料理として味わって審査します。

372から20倍以上の倍率を勝ち抜いたすごいレシピたちです。

ファイナルの評価のポイントは、おいしいかどうかです。

何をおいしいとするかについては、味、香り、色、コオロギを使っている分量に加えて、一般の消費者に受け入れられるかという観点で判断するものとします。

1次審査の段階でオリジナリティなどはすべてクリアしたものになっているので、ファイナルの段階ではおいしさのみで判断しようというものになっています。

審査員はおいしいと思ったものを3つ選んで投票します。

セミたまもスポンサーとなっているので、3票投票しました。

レシピにはすべて今回試食として出てきた食品を食べた時に摂取できるコオロギの量も記載されていました。

ちなみに、16品すべて食べた場合、151匹食べたことになるそうです。

14時~16時半までかけて、1品1品できたてのものを出していただきました。

昆虫食を普段から食べている人ばかりではないので、いろいろな反応がありながらの審査でした。

審査結果とレシピについて

気になるグランプリに輝いたものをお知らせしたいと思います。

1位 コオロギとゴボウのペペロンチーノ

グランプリは大地のパスタ〜コオロギとゴボウのペペロンチーノでした。

おめでとうございます!

材料(1人前)

  • パスタ(乾麺)80g
  • ごぼう 1/4本
  • にんにく 1片
  • 鷹の爪 1/2本
  • オリーブ油 大さじ1
  • 豆腐 80g
  • コオロギパウダー 大さじ1
  • 白みそ 小さじ1
  • 塩・コショウ 適量
  • 葉物(水菜等) お好みで
  • オリーブオイル お好みで

作り方

  1. ごぼうはささがきにする。豆腐は水切りしておく。
  2. パスタは袋の表示通りに茹でる。
  3. フライパンにオリーブ油、にんにくのみじん切り、鷹の爪を入れて火にかけ、香りがたったらごぼうを入れてさっと炒める。
  4. 水切りした豆腐に白みそ、クリケットパウダーを加えてよく混ぜる。
  5. パスタが茹で上がったら湯を切って③のフライパンに加え、4を加えて和える。塩・コショウで味を整える。
  6. 器に盛り付けて水菜などの葉物野菜をあしらい、オリーブオイルをまわしかける。

2位 和風コオロギクリームリゾット舞茸を添えて

1票差での2位となったのは、和風コオロギクリームリゾット舞茸を添えてです。

準グランプリおめでとうございます!

材料(1人前)

  • オリーブオイル大さじ1
  • 舞茸40g
  • 塩胡椒少々
  • パセリ少々
  • たまねぎ15g
  • にんにく1/4個
  • バター10g
  • 雑穀米80g
  • 水120cc
  • 酒15g
  • 生クリーム50cc
  • 和風だし小さじ1.5
  • 昆布だし少々
  • 塩胡椒少々
  • コオロギパウダー小さじ1
  • チーズ10g

作り方

  1. フライパンに、オリーブオイルを敷いたら舞茸、塩胡椒、パセリを加えさっと炒めておく
  2. 違うフライパンにバターを入れ、みじん切りにした玉ねぎ、にんにくを加えさっと炒め雑穀米と水を入れ少し煮る。
  3. 2のフライパンに酒、生クリーム、和風だし、昆布だし、塩胡椒、コオロギパウダーを入れ煮たら、最後にチーズを入れ溶かす。
  4. 3を皿に盛ったら上に1を乗せて完成。

講評(内山昭一さん)

すべてを食べ終わってから昆虫料理研究家の内山昭一さんから講評がありました。

内山さん
これほど多彩な料理があるとは思っていなかったので驚きました。16食を食べるのは量が多くて大変でしたが、全部おいしくいただきました。このようなコンテストは日本ではじめての開催だと思いますが、今日参加して、20年昆虫食を続けていて良かったと思いました。

セミたまは、今回スポンサー賞ということで、セミたま賞の方には後日インタビューをさせていただきたいと思います。

グランプリ、準グランプリのレシピではない方になりますので、ご期待ください!

今回のグランプリを見ていて思ったのですが、FUTURENAUTのみなさん、準備がとても大変だったかと思います。

特に一番大変だったのは、当日16種類のレシピを作ったシェフの方だと思います。

見た目も含めてかなり気を使われたのではないかと思います。

今回は、誰でも作れるレシピをという思いから、FUTURENAUTの関係者のみなさんが作られたそうです。

お疲れさまでした!

高崎経済大学という文系の大学発祥の昆虫食ベンチャー企業FUTURENAUT。

コオロギレシピグランプリというのは文系大学ならではの取り組みですよね。

今後の取り組みも楽しみです。

文系大学発ベンチャーが昆虫食に取り組む理由。その強みとは

帰りにお土産もいただきました。

焼きまんじゅうマフィンは新商品ですね!

コオロギパウダーもいただいたので、レシピも試してみたいと思います。