なぜ昆虫食はトレンドなのか。5つのメリット

2021年12月12日に群馬県沼田市で開催された昆虫展、昆虫食展と昆虫食講演会のまとめ第2弾の昆虫食講演会!

美味しく食べてエコになる!

大盛況!昆虫食講演会!

第2部ではテラス沼田の4階で昆虫食の第一人者である内山 昭一先生の講演会「美味しく食べてエコになる~なぜ昆虫食はトレンドなのか~」が開演されました。

その内容をご紹介します。

先着70名でしたが、事前予約だけで半分以上の席が埋まっていて、当日客も合わせると7割くらい埋まっていたと思います。ほとんどの参加者が親子でしたが、ところどころ夫婦や友達で来ていた方もいました。

講演の内容は昆虫食に関する話をしつつ、ときどきクイズが出題され、そのクイズに正解するとコオロギのゴーフレットがプレゼントされるというものでした。

昆虫を食べたことある人の割合は?

今回の講演会に来てくれた方で、まだ一回も食べたことない人は2人だけしかいませんでした。東京都では47.4%が経験ありで、47.7%が経験なし、その他回答なしというアンケート結果があります。それに比べるとやはり群馬県では東京都に比べて昆虫食が盛んで、地域性があるんですかね。

イナゴを食べたことがあるかという質問でもほとんどの人が手を挙げていました。お土産屋さんでイナゴの佃煮を見つけましたし、群馬県といえば世界遺産の富岡製糸場があり、道の駅でも蚕製品が多く販売されているのを見かけました。やはり身近で手に入るところにあることが重要なんですね。

5つのメリット

アミノ酸スコアも高く良質なタンパク質!

昆虫食の利点は5つあります。その1は、栄養豊富で健康的な食べ物だからです。タンパク質が他の家畜の肉と同等で平均約60%の高さで、ハチノコなどアミノ酸スコア100の報告もあり、必須アミノ酸のバランスがいいです。

牛肉:乳用肥育牛肉赤肉(生)

豚肉:中型種肉赤肉(生)

鶏肉:成鶏肉皮付き(生)

他にも体にいいと言われている不飽和脂肪酸を多く含んでいたり、ビタミン、ミネラルも豊富であったりします。

アミノ酸スコアが100のものとして卵(生)や鶏の肝臓(生)、真イワシ(生)などがありますね。それらと同じというと、栄養満点の納得ができますね。

エサの量は、ウシに比べてたったの5分の1!

その2は、少ないエサで早く育つところです。ウシでは1キロ生産するために約10キロの飼料が必要ですが、コオロギではたったの2キロしか必要ありません。また最近豆腐を作ったときに余る「おから」のみを与えイエバエを肥育する方法が注目されていますが、そのイエバエは1週間で出荷できるほどに成長します。

この少ない飼料で飼育できるところが未来食として、持っていける物資が少ない宇宙で最初に家畜化できると言われている由来ですね。

 

狭い飼育スペースで、何百匹も飼える!

その3は、せまい場所でたくさん飼えるところです。

これも小さな虫かごや衣装ケースなどで室内でも一度に何十匹、何百匹も飼えることから、宇宙でももちろん、工場の空きスペースでも容易に飼育できるメリットがありますよね。

人が食べないものを食べてくれる!

その4は、人間の食べられないものを食べて育つところです。蚕などは人間の食べない桑を食べて成長することで蛹になり、繭はシルク製品に、蛹は昆虫食として食べることができます。

他にも木の幹や樹液、土など、人間が食べないものを昆虫は食べ、同じ食べ物を競争しない「食い分け」ができていますよね。

温室効果ガスであるメタンガス排出量がウシにの28分の1!

その5は、温室効果ガスやアンモニアの排出が少ないところです。温室効果ガスの原因とされているメタンガスは、二酸化炭素の25倍もの温室効果があります。ウシでは1キロあたり2,800gも排出し、ブタでも1,100g排出します。しかしコオロギではたったの100gしか排出しません。

昆虫食はメリットが多すぎて驚きですね!これは国連食糧農業機関(FAO)も推奨するわけですね。

安全に食べよう昆虫食!

美味しく、栄養満点で、環境にも良い昆虫食ですが、昆虫を食べる際の注意点があります。

  • 必ず加熱する

加熱することで細菌による食中毒や寄生虫などによる寄生のリスクが激減します。また、スズメバチの毒は加熱することで分解され、毒性が無くなります。

  • 有毒昆虫は食べない

ツチハンミョウなどは加熱しても分解されないカンタリジンを含むのもがいたり、有毒植物のキョウチクトウをエサにしているキョウチクトウスズメガもいたりします。

  • 甲殻類アレルギーに注意

エビ、カニなどの甲殻類アレルギーの原因物質であるトロポミオシンは昆虫にも含まれているため、同様の症状を起こす人もいます。

  • 体調が悪い時は食べない

風邪を引いていたり、疲れていたりする人が急に昆虫を食べると、アナフィラキシーショックを起こす場合もあります。

卵や刺身、生肉などは知らずに安全に食べられるように知識が身に付いている人が多いと思いますが、昆虫は食べる経験もその知識もある人は多くないと思います。しっかりと安全な調理法、食べ方を身に付け、美味しく食べてほしいですね。

講演会の内容はまだまだ続き、とても充実したものでした。クイズも美味しい昆虫食ランキングや、タガメの匂いに似たフルーツなど面白いものが沢山ありましたが、来てくれた人の特典としてここでは秘密にしておきます。興味を持った方はこれからもまだまだ各地で開催されると思うので参加してみてはいかがでしょうか。

昆虫食の未来

今でも世界で20億人が1900種以上の昆虫を食べています。昆虫を採取、調理、試食することは「命をいただくこと」を体験することができます。森林破壊、水の大量使用など、地球規模の人口増加と温暖化による食料不足が危惧されています。食料の安全保障に向けて、昆虫食を体験してもらい地球のことを考えてほしいです。

究極の日本食として私はお寿司だと思っています。いつかはお寿司のネタに昆虫が使われたり、給食でも昆虫食が出たりするといいですね。

 

感想

昆虫食の講演会に初めて参加させて頂きましたが、大人目線としては食糧危機や環境問題など、昆虫食の重要性について身に染みて感じることが出来ました。子供目線としては、美味しい昆虫や、その食べ方、豆知識など、わかりやすくも楽しくタメになる時間を過ごすことができたと思います。今回の経験を経て、実際に触ること、食べること、聞くことの大切さを感じ、これからも体で感じることを大事にしようと思います。

最後に今回講演会をしてくださった内山 昭一先生の昆虫食入門を購入し、サインまでして頂きましたので、愛読書にさせて頂きたいと思います。

インターン生:大澤 英輝

引用文献:① https://ci.nii.ac.jp/naid/120005759729